第67年度 9月例会「『その時、本当に大切な人を守れますか?』~明日、後悔しないために~」

  例会設営

9月例会
「『その時、本当に大切な人を守れますか?』~明日、後悔しないために~」
■開催日
平成29年9月16日(土)
■開催場所
名古屋工業大学 講堂 NITech Hall
■担当特別委員会・委員会
セーフティビジョン研究委員会

名古屋工業大学講堂のNITech Ha
llにおいて、9月例会「『その時、本当に大切な人を守
れますか?』~明日、後悔しないために~」が開催された。
この例会は、東日本大震災及び熊本地震が発災し、また、
南海トラフ巨大地震が近い将来発生すると予測されてい
るにも拘わらず、市民の防災意識は極めて低い現状を鑑み
て、過去の大震災から教訓を得、まずは市民の防災意識を
高めると共に、発災時に自分自身や大切な人の命を守るた
めの自助と共助を実践できるようにする事を目的とした
例会である。
例会を開催するにあたり、セーフティビジョン研究委員会
では、東日本大震災の爪痕が残る岩手県陸前高田市に赴き、
陸前高田市市長である戸羽太氏より、当時の被害状況及び
現在の復興状況について、行政の視点からインタビューを
行った。あの震災から6年半以上に時間が経過しており、
記憶が希薄化していく中、岩手の地では現在でも数多くの
爪痕が残っている。それは、紛れもない現実だった。
本例会は5部構成で行われ、第1部オープニング映像で
は、内閣府から提供いただいた映像を基に、名古屋に南海
トラフ沖地震が来たらどうなるのかというインパクトの
ある CG シミュレーション映像を通して、より強く当事者
意識を持ってもらう事ができた。
第2部は、名古屋大学減災センター長の福和伸夫氏の講
演で、歴史上この東海の地に起きた数々の震災とその被害
状況について、データを示しながら詳細に解説し、名古屋
における災害についての理解を深め、防災及び減災の正し
い知識を身につけていただいた。
第3部は、スマートサバイバープロジェクトの専任講師
である掃部まゆ氏並びに佐藤敏郎氏を迎え、保護者と教育
関係者といった子供たちと密接に関わる大人が、子供たち
の命を守るために実践的で効果的な防災教育の必要性を
認識し、現状の防災教育を見直して、新たな防災教育に取
り組む契機となった。
第4部は、釘子明氏による語り部。映像と写真を交えた
講演を聞いていただくことで震災を疑似体験してもらい、
いつ来ても不思議ではない震災の恐怖について、強烈なイ
ンパクトを与え、参加者の防災意識を新たにすることがで
きた。
最後の第5部で、当例会の設営を代表して山邊信之より、
市民に対して震災への危機意識を新たにし、物心両面で備
えてもらうことの重要性を伝え、新たな防災意識を醸成す
る事となった。