第67年度5月例会 「次代へつなぐ平和への想い~ボーダーラインを乗り越えて~」

  例会設営

5月例会
「次代へつなぐ平和への想い~ボーダーラインを乗り越えて~」
■開催日
2017年5月22日(月)
■開催場所
アートピアホール名古屋青少年文化センター
■担当委員会
次代へつなぐ歴史観構築委員会

戦後72年を迎えた今なお日中関係並びに日韓関係に
おいては、過去の戦争を含む近現代史の評価を巡る対立が
続いている。だが、歴史を俯瞰すれば、この3国は遙か遠
い昔から海を越え交流してきた長い歴史を有するのであ
って、我々が目にする現在の関係は固定的なものではない。
混迷を深める国際情勢下、3国の関係がより良好なものと
なれば大きな存在感を発揮でき、各国にとって、安全保障
並びに経済の面で、大きなメリットがあるはずである。
各国市民は、背景となる歴史・文化は異なれど、人間同
士、理解し合えないはずはなく、国境や価値観を越えた人
と人の相互理解こそが国際関係の構築につながるはずで
ある。そのような思いから、5月例会「次代へつなぐ平和
への想い~ボーダーラインを乗り越えて~」を開催した。
例会は4部構成とした。第1部では、映像により、日中
韓の近現代史と、それに端を発した現在の日中並びに日韓
が有する諸問題の概略を示した上、日中韓の相互理解と共
存共栄関係の構築は見果てぬ夢なのか、と問題提起をした。
続く第2部では、元外務事務次官の薮中三十二氏を講師に
お招きし、3国が遙か遠い昔から有する文化的・経済的交
流の歴史、氏が、日中並びに日韓の油田開発や漁業協定と
いった外交現場にて、双方の主張に折り合いを付けるべく
例会報告原稿(42段)
■例会名
5月例会
「次代へつなぐ平和への想い~ボーダーラインを乗り越えて~」
■開催日
2017年5月22日(月)
■開催場所
アートピアホール名古屋青少年文化センター
■担当委員会
次代へつなぐ歴史観構築委員会
いかに知恵を絞ってきたのか、そして、3国が共存共栄関
係を構築することでいかに大きなメリットが生まれるの
かといった点を基調講演としてお話しいただいた。第3部
では、地元メディアで活躍される黒岩唯一氏にコーディネ
ーターを、薮中氏にコメンテーターを、名古屋で活動され
る日中韓出身の教職者にパネリストを務めていただき、各
国の一般市民計9名にも登壇していただき、①自国が歴
史・文化の面で誇れること、②自国が他の2国に見習うべ
きこと、③他の2国にもの申したいこと、④日中韓が共存
共栄関係を構築するため必要なこと、という各テーマにつ
いてディスカッションを行っていただいた。第4部エンデ
ィングでは、委員会を代表して委員長よりクロージングス
ピーチとして、関係構築のためには市民一人ひとりがメデ
ィアから発信される大量の情報に流されることなく自分
の目で見て考えることが必要であり、我々の子供たちのた
めに共存共栄関係を構築する必要がある旨発信すると共
に、日中韓3国の間の長い交易の歴史を簡潔に示した上、
大量破壊兵器を手放す勇気による平和への道を共に歩む
べきである旨を映像で明示した。
本例会が、市民レベルでの相互理解、ひいては日中韓の
新時代実現に向けた第一歩となることを願ってやまない。